皆さんこんにちは!フランス在住イラストレーターのmikinekoです。
実は今、NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」にハマっています!
皆さんは観てますか?
今日はカムカムエヴリバディの中でどうしても解せなかった
安子が子どもを置いてアメリカに渡ってしまった理由を考察してみました😄
良かったら最後までお付き合い下さいね❤️
カムカムエヴリバディのあらすじ
カムカムエヴリバディは
上白石萌音さん演じる雉真(たちばな)安子、
深津絵里さん演じる大月(雉真)るい、
川栄李奈さん演じる大月ひなた、
親子三世代の100年の物語です。
カムカムエヴリバディとは戦後に始まったラジオ英会話のカムカム英語から取った名前で、
このラジオ英会話が(名前はその時代で変わります)
親子三代の物語に寄り添い続けます。
安子は戦前から戦後、そして戦中にるいが生まれ、
昭和中期にひなたが生まれました。
現在(2022年3月)は3代目のひなたの物語が放送されています。
今回は安子の物語の考察なので安子のあらすじだけ簡単に。と言っても長いです😅
安子は岡山の小さな商店街の「たちばな」という和菓子屋で生まれ育ちました。
14歳の時に店に来た雉真稔という学生と知り合い恋に落ちます。
そこで、稔からラジオ英会話の存在を教えてもらい安子は英語を学び始め、
大阪で学校生活を送る稔と文通を通して恋心を育んでいきました。
しかし稔は、雉真繊維という大きな会社の跡取り息子。
周囲に反対され、諦めかけるも
稔の弟で安子の幼馴染の勇のおかげで2人は結婚することに。
しかし、結婚生活はわずか1ヶ月足らずで終わり、
稔は戦争へ駆り出されてしまいました。
安子は稔の子どもを孕っており、
戦時中に女の子を出産。
2人の思い出の曲、ルイ・アームストロング『On the sunny side of the street』から
るいと名付けます。
束の間の幸せが訪れるも、
空襲によりたちばなの店や家が焼け落ち、父母祖母を亡くしてしまう。そして兄は行方不明。
戦争が終わるも稔は帰ってこず戦死の知らせが。
義母からの辛い言葉、るいを置いて再婚したらどうか?という義父の言葉に
勇の助けからるいをつれて雉真の家を逃げ出す安子。
かつて稔が下宿していた家に部屋を借り、
芋飴やおはぎを売り生計を立てる。貧しいながらも「ラジオ英会話」に支えられながら
るいと2人で幸せな生活を送る安子。
しかし、無理がたたってか、自転車で車に衝突しそうになり転倒
自身は左腕の骨折、そしてるいは額に深い傷を負ってしまう。
そして、やむを得ず雉真の家に戻ることに。
そこでの生活で少しずつるいと安子の間にすれ違いが起きてくる。
たまたま知り合った進駐軍のロバートローズウッド(村雨辰剛)と
英語を通して想いを通わせていく。
そして、行方不明だった兄、算太(濱田岳)が帰ってきて雉真家で一緒に住み
空襲で焼けた「たちばな」の店を一緒に再建することに。
そんな中、稔の弟であり幼馴染の勇(村上虹郎)から結婚しようと言われ
受け入れられない安子は家を出ようと決意する。
しかし、家を出ることはるいを雉真家に置いていくことになる。
葛藤しながらも、自分1人ではるいの傷を治す手術を受けさせることが出来ないことを知った安子は
るいを雉真家に任せることを決意。
るいには「毎日会いにくる、お弁当も毎日作って届ける」と言い聞かせるも
るいは母と離れることに、捨てられるのではという不安を募らせる。
そして、るいの小学校の入学式を数日後に控えたある日
たちばな再建のために貯めたお金を算太に預けたが、算太はお金を持って姿をくらませてしまう。
算太を探すため情報を頼りに大阪に行く安子。
そこで、大阪の進駐軍にいたロバートに助けを求める。
何日も算太を探し彷徨い歩く安子。
しかし、とうとう倒れてしまう。
目が覚めた時、ロバートが安子の看病をしていて、
気づけば丸一日眠っていたという。
そしてその日はるいの入学式。
帰らなければ!と熱があるのに動き出そうとした安子を
ロバートは抱き止め、
「あなたはよく頑張った、もう無理しなくていい!一緒にアメリカに行こう!I love you・・」
と伝える。
その場面を、不安でたまらず大阪まで一人で来ていたるいが目撃してしまう。
そしてるいは雨の中1人走り出す。
実はその後、安子は
「アメリカには行けません。るいをアメリカには連れていけない、るいは稔さんの子だから。
私はるいと離れない、るいが私の幸せだから」と
ロバートの告白を断っていました。
でもるいはそのことを知らないまま、岡山の雉真の家に戻ってしまいます。
まだ、るいが家に着かない頃、雉真家ではるいがいなくなったと大騒ぎ。
るいがいなくなったことを知った安子は急いで雉真家に戻る。
「るい、るい・・」と呟きながら雨の中ずぶ濡れでふらふらと玄関にたどり着く安子。
出迎えたるいに「帰ってたんだね」と喜び抱きしめるが、
母親に捨てられる、母親は自分を置いてロバートとアメリカに行くと誤解したるいは
安子に、もう来なくていい。二度と会いたくない。
そして自分の傷を見せながら
「I hate you」と伝えてしまいます。
ショックを受けた安子は
フラフラと雨の中を傘も刺さずに歩き、
心配して岡山に来たロバートの前で倒れ込んでしまう。
それを抱き止めたロバートに
「私をアメリカに連れて行って!!」と懇願します。
るいと離れることに・・・。
どうして子どもを残してアメリカ行ったのか・・・
さてさて、今日の本題。
「どうして子どもを残して安子はアメリカに行ってしまったのか」
実は、最初観た時に安子の気持ちが分からなかったんですよね。
なんというか、私も娘がいる身で
色々あって子どもに「I hate you」と言われてしまったとしても
そこでアメリカに行ってしまうかと言えば答えは「ノー」だから。
いやいや、急でしょ!と。
そして、いろんな人のブログや考察も見たんですが
けっこう「るいが私の幸せ!」と言い切った直後にアメリカいくってどういうこと??
という声がありました。
でもね、たまたま機会があって
最初から安子編を最後まで続けて見返したんです。
そしたら今までよりも思いっきり感情移入してドラマを見ることが出来ました。
やっぱり15分を細切れに平日だけ観るって、
観てる側も気持ちが細切れになっちゃってしっかり感情移入出来ないんだなぁって実感。
安子の人生を一気に振り返ると
最初は太くて丈夫だった糸が引っ張られて少しずつ切れていくように
るいに「I hate you」と言われた時には糸はギリギリまで細くギリギリまでピンと張った状態だったんでしょう。
ついに切れてしまったんだなぁと感じました。
安子の人生の支えと呪い
どうして安子の心の糸がぷっつりと切れてしまったのか。
そして、稔との約束
「ひなたの道を歩いていこう」
これが、安子の支えであり、がんばらせすぎた呪いの言葉でもある気がします。
安子の人生の試練と一緒に考察したいと思います。
安子の家族の死
安子は幸せな子どもでした。
まだ戦争が始まる前のこと、
明るくて優しくてお茶目な祖父母、
安子をしっかりと見守ってくれる母、
ちょっと頑固だけど安子を大事にしてくれる父、
お調子者でいつも遊んでくれる兄、
優しく気遣ってくれる職人さんたち。
大勢の人に囲まれて、のびのびと優しく素直な心の女性に育ちました。
しかし戦争が始まり、砂糖や小豆が手に入らなかったり、
職人が戦争にとられたり、経営が厳しくなっていきました。
それでも楽しむ心を忘れずに慎ましく生きていく橘家。
まずは祖父の病死。
その後安子の結婚、出産。
安子が里帰りをした時に
「またね!」「またね!」
と安子は母と祖母にお別れを言い合いました。それが最後だと知らずに。
そして空襲がきて商店街は焼け野原に、
母と祖母が避難していた防空壕に焼夷弾が落ちてしまい母と祖母は亡くなってしまいました。
「ここに入ってろ」と防空壕に誘導してしまった父は心を病んでしまい、
安子の献身的な支えにより、
父とたちばな再建を誓うところまでいきましたが、
心も身体も弱りきっていた父は、安子にあんこの作り方を教えた後
これからという時に亡くなってしまいました。
最後は、行方不明の算太の幻を見ながら・・・
きっとこの時、安子はしっかりと家族の死を悲しめなかったのではないかと思います。
父を支えなければいけない。その思いで必死過ぎて
家族の死をしっかり受け止め、悲しむ時間はなかったのでしょう。
戦争に奪われた最愛の人の死
その後、稔の弟の勇が戦場から帰ってきました。
これは雉真家にとって大きな喜びの一つ。
勇も安子に
「兄さんは遠くの船に乗ってしまっていて、帰ってくるのが遅れているんだろう」
と安子を励まします。
安子も勇の帰還に、稔がもうすぐ帰ってくると希望を抱いたはず。
それなのに、やってきたのは稔ではなく悲しい報せでした。
泣き暮らす安子。
ここではしっかりと悲しみを受け止める時間が持てるかと思ったんですが、
義母が精神的に病んでしまい、
「あんたが稔を殺したんじゃ!疫病神!出て行けぇ!!」と責め立てます。
そこに、義父からのるいを置いて家を出て再婚しろとの提案。
最愛の稔の死だけでも辛いのに、それを自分のせいにされ、
忘れ形見である大切なるいを取られてしまう・・・
そんな状況辛過ぎます・・・
しかもこの時安子はまだ二十歳ぐらいでしょう。
私だったら耐えられないです・・・
頼る人が誰もいない地で小さい子を抱えた生活、そしてるいの怪我
るいを取られそうな安子を見兼ねて
お金を渡して、るいと逃げろと手助けしてくれた勇。
勇はいつだって安子の味方でした。
るいを連れて早朝の電車の中、二人でひなたの道を歩いていくことを決意する安子
でも現実は甘くはありませんでした。
かつて稔が住んでいた大阪の下宿を訪ね、
物置小屋を借りることに。
安く買えるサツマイモをたくさん買って芋飴を売ることに。
でも、そう簡単に売れません。
飴を無料で食べられたり、チンピラに絡まれたり。
るいに食べさせるために自分はろくに食べずに必死に働く安子。
そんな時、ある家の窓からあるラジオの声が・・
そう、それが「カムカム英語」
優しい平川唯一先生の声はさだまさしさんが担当しました!すごい上手なんですよ!さださん!
さて、途中倒れてしまったりなんだりありましたが、
人の優しさ、ひなたの道を歩いていくという決意、可愛いるいの成長に
支えられながら、なんとか二人で生きていくことが出来そうな状況になりました。
ところが、義父に場所を知られてしまい、
るいを取られるかもしれないと焦った安子はオーバーワーク気味に。
そしてついに、ぼーっと荷台にるいを乗せた自転車をこぎながら
事故に遭ってしまうのです。
安子は左腕を骨折し、るいは額に一生残るほどの深い傷を負ってしまいました。
たまたま来ていた義父と勇に助けられ、
岡山の雉真の家に戻ることに。
るいを守るために必死で闘ってきた安子。
二十代の前半のまだまだ若い子が、よく頑張ったなぁって
切なくなりましたが、結局怪我を負わせてしまい、
安子は自責の念に駆られるようになっていくのです。
お金を持って兄が失踪
雉真の暮らしにも慣れてきた安子とるい。
(でも、お手伝いの雪衣のせいや離れる時間が多くなったせいで少しずつすれ違っていきます)
そこへ、行方不明になっていた安子の兄算太が帰ってきます。
算太とたちばなの再建を誓った安子は、
少しずつ希望を取り戻します。
大切な大切なたちばなという場所。
それをまた自分たちの手で作り直せる。
そう思った時の安子はさぞ嬉しかっただろうなぁって思います。
安子の人生を見ていたら「たちばな」がどれだけ大事で安子にとって
かけがえのない場所かは伝わってきますよね^^
しかも、るいを置いて家を出ることになった安子は
少しでも早くたちばなを軌道にのせておおきくしてお金を稼いで
るいを迎えにいきたいという計画がありました。
それだけたちばな再建にかけていたのです。
でも、お金を預けた算太は失踪していまいました。
希望を持った時に叩き落とされると倍以上精神的にきますよね。
安子はそんな状態だったと思います。
お父さんと果たせなかったたちばなの再建。
やっと出来ると思ったんです。
その矢先にこれですから・・しかも信じていた兄なのに。
どんだけショックだったでしょうね・・
可哀想過ぎて見ていられませんでした😭
最後の糸、るいからの「I hate you」
もう、安子はこれ以上にないほどボロボロだったはず。
人生で抱え切れないほどの試練を与えられて、
るいとひなたの道を歩くという事だけを支にギリギリだったと思います。
しっかりと悲しみに向き合うことも、休むことも出来ずに
ひたすらに必死でるいを守るために生きてきた安子。
満身創痍の安子を本当にギリギリのところでなんとか保たせていたのは
るいの存在だけだったでしょう。
るいが最後の糸だったんです。
それが切れてしまった。
自分を置いてアメリカに行ってしまうと誤解してしまったるいの言葉と行動で。
るいは安子に自分のおでこの傷を見せつけ
「I hate you」
と言い放ちます。
必死に自分を保ってきた安子には
もう頑張る力も、るいのために立ち上がる元気も、ひなたの道を探す希望も
なくなってしまったんだろうなぁって感じました。
これだけのことがたった6年ほどの間に起きたんです。
頼る人もいない中、どんな苦しみも耐えて
心にしまいながら、一生懸命ひなたの道を探し続けた安子でしたから
「もうがんばらなくていい」というロバートの言葉。
私も安子にかけてあげたくなりました。
細切れで見ていた時は、
「え?なんで??たしかに辛いけど、子どもを手放してアメリカにいくなんて・・・」
と違和感を感じてましたが、
一気に安子の人生を見たことによって
ギリギリだった安子がした選択を納得する気持ちで見守れました。
どうか安子のその後の人生が幸せでありますように・・・
今後どう回収されていくのか期待!
さて、安子がアメリカに渡ってからどうなったのか、
物語では全く触れられずるいのストーリーに移りました。
アメリカでの安子の人生はどうだったのか、
今後伏線回収されていくことでしょう!
ちなみに、カムカムエヴリバディの後にやっている朝イチに
ロバートさん役の村雨辰剛さんが出た時に
「海の向こうで元気にやってますか?仲良くしていますか?」の問いに
「円満です^^」と答えていました。
きっと、安子はるいを諦めたことをずっと後悔していただろうし、
英語が喋られるからといって海外生活はそう簡単じゃありません。
特に戦後間も無くは、かなり人種差別もあっただろうし、
日本は敵国だったからかなり嫌な思いもしたんじゃないかなぁと思います。
私は現在フランス在住ですが、
日本が大好きな人が多いフランスでだって、
人種差別を感じる時はあります。
今だったらSNSだってあるし、zoomなどでいつでもただで日本とつながることが出来ますが、
当時はそんなこと無理な時代。
ホームシックになったり、困難も色々あったんだろうなぁ。
でも、優しいロバートさんが支えてくれて
少しでも幸せな人生を送れていたらいいなぁって思います^^
めちゃくちゃ感情移入し過ぎて、
何でもない時に思い出しては涙ぐんだり、ため息をついている私ですが、
今後の展開にめちゃくちゃ期待しています!!!
今日ちょうど、算太が倒れてしまった場面で終わりました。
算太が少しでもるいの誤解を解いてくれたら・・・
明日からの放送も楽しみです♪
三世代が揃ってくれたら最高に嬉しいなぁ😆
最後までご覧頂きありがとうございました😊
カムカムエヴリバディ、ラストまで目が離せません!!