フランス在住イラストレーターのmikinekoです!
今回はちょっとお怒りモードです。でもめちゃくちゃ大事なことで命にも関わってくるので、フランスで医療を受ける方はぜひ最後までお読みください!
処方箋は必ずチェックして!私に起こった医療ミス
事の起こりはフランスの歯医者で親知らずの抜歯の予約をした時のこと。
フランスでは抜歯の時に必要な薬や糸まで全て処方箋にしてもらって自分で薬局に行って準備しないといけません。
詳しくはこちらの記事をお読み下さい
抜歯予定は1月2日の午前中、年末で薬局がお休みになる前にきちんと購入して準備しておいてました。
前回の抜歯の時も前日から飲む薬があったので、今回も前日の1日から飲む薬はないかなぁと
なんとなく確認したところ(私はフランス語読めないので夫に頼みました)
抗生物質が処方されていて、前日の夜から飲まないといけない。
薬を見ると
私がアレルギーを持っている薬!!
歯医者には伝えてあったし、もちろん前回の抜歯の時はアレルギーのでない抗生物質を処方されていました。
しかも、処方箋にも薬の飲み方の指示書にも
『ジスロマック系の薬にアレルギーあり』
としっかり書かれていました・・
ありえない!この薬を飲むと私は腹痛、嘔吐、眩暈、呼吸がおかしくなるというアナフィラキシーの症状が出ます。
知らずに飲んでいたらと思うと・・・
しかも1月1日はほとんどの病院がお休みなのですぐには医療にかかることが出来ず、下手したら・・(怖)
歯医者でも私のアレルギーは確認せずに処方、
薬局でもしっかり紙に書かれた物さえ読まずに薬を渡してきました。
日本では、薬剤師が2人以上必ず薬の確認をしてから患者さんに渡すのが決まりになっていますが
フランスではそんなことはないそう。
でも、アレルギーの確認すらしないって酷くありませんか?!
夫に日本では6年大学で勉強して、国家試験に受からないと薬剤師になれない、それだけ責任重大な仕事なんだ!と伝えたら
「フランスでもそうだよ」と・・
いや、学びって・・責任って・・なんだ・・
その後の歯医者の対応
そして次の日、薬と処方箋を持って歯医者に行き
アレルギーのある薬を処方されたこと、飲んでいたら死んでいたかもしれないことを伝えました。
が、「ごめんね〜コンピュータの調子が悪かったみたい、薬局も気づかないから悪いよね。」
という返答でした。
これがフランスですよ(泣)
薬局にもきちんと伝えにいこうと思いますが、
きっとこんな感じで終わるんだろうな。
つまり、『自己責任』ってことですね。
フランスで生きていくには、自分だけを信じて、確実に色んなことをチェックしないといけません。
人任せにしてはダメ!絶対。
義父が癌になった時も、義母は処方される薬から抗がん剤、治療方法まで
全部自分で確認して、本で成分やどんな副作用があるかなど調べてから飲んでいたそうです。
じゃないと量や種類が間違っていて、もっと悪いことになる可能性があるから。
それじゃなくても癌になってしまって精神的にも肉体的にもしんどいのに
信頼するべき医療が信用できないって本当に辛いことですよね・・
薬局で使えるフランス語集
しっかり自分の症状やアレルギーを伝えるために使えるフランス語の例を集めてみました!
音声も付いているのでぜひお役立て下さい^^
Attention je suis allergique à ….. 気を付けてください、私は・・・のアレルギーがあります。
Il y a des choses importantes à savoir sur ce médicament ? 何かこの薬で気をつけることはありますか?
Combien je peux en prendre par jour? 1日でどれくらいまで飲むことが出来ますか?
Je suis peut-être enceinte 妊娠している可能性があります
実際に身近で聞いた医療ミス
日帰りのなんでもない手術のはずが・・
ある女性Aさんが健康診断を受けた時に、
ちょっと良くない形の血管があって、今後悪さをするかもしれないし、しないかもしれない。
簡単な日帰り手術で取り除けるけどどうする?と言われ、
予防的に手術を選択。
日帰りの簡単な手術だったので、家族とも「じゃあ、また後でね」とさらっとお別れして病院へ。
手術中に医療用ボンドがミスで血管の中に入ってしまいそのまま脳死となりました。
ご家族は何が何だか分からないまま病院に呼ばれ、もう起きることはないからと
呼吸器を外すことを選択させられました。
そして、どうしてこうなったか知りたいと聞いてもカルテを隠されたそう。
その後弁護士を頼んできちんとするとは聞いたのですが、そこからの話は聞いていません。
私もお葬式の前にお別れをさせて頂いたんですが、
本当にショックで、信じられませんでした。私の中ではフランスの医療を絶対に信じちゃダメだ!という思いが強くなった出来事でした。
肺がんの場所を間違えて
片方の肺に肺がんが見つかった男性。
そこから長い闘病生活が始まるのですが、
なんと、10回も治療や手術を『癌ではない方の肺』 にされていました。
結局、わかった時にはすでに遅く、回復することはなかったそうです。
こんなことありえますか??
他にも、子宮の手術でミスをされて危うく死にかけた知人や、
そもそも医者不足で医療にかかることさえ出来なかった知人もいます。
私の娘も虫歯になった時に歯医者の予約が5ヶ月先だと言われてしまい、
色んな歯医者を探しても予約さえ受け付けてくれなかったり、
一番短くても3ヶ月先だったので、
ちょうど日本に帰省予定の1ヶ月半くらい前だったので、そのまま日本で保険証なしで治療してもらいました。
おわりに
フランスでは必要な医療にかかるのでさえ本当に時間がかかります。
フランスにお住まいの皆さんも、フランス滞在中に医療にかかることになってしまった皆さんも
絶対に絶対に病院や薬局任せにしないで、自分でしっかり確認をしましょう!
そして、病気にかからないための予防を大事にしていきましょう!
ちょっと愚痴っぽくなりましたが、
皆さんがどうかフランスの医療ミスで大変な目に遭いませんようにと、
ここアンボワーズからお祈りしております。
健康でいたいですね。